ひょうたんからライト
瓢箪に入れ墨を彫り
灯りを入れて浮かび上がらせる
摩訶不思議な世界
作家はまるで呪術師のよう
そんな瓢箪はたいそうお高く
高嶺の花
良いものだとわかっていても
指をくわえて見ているだけ
神様の住まう町
鳥居の近くの小さな店のショーケース
憧れが小さくなって並んでいた
瓢箪はどれも笑顔でこちらを見ている
身の丈にあった憧れよ
私はスルスルと店の扉を開けて分け入った
身の丈にあった瓢箪よ
中がスキー用品店だとは誰も思うまい
呪術師は休みで夫が瓢箪を運んでくれた
身の丈にあった瓢箪よ
あなたを待った甲斐がある
これも呪術師の仕業?