2020-01-01から1年間の記事一覧

ボタン

知ってるでしょう?かつては遠くの人と知り合うのは容易なことではなかったたとえ陸続きのこの国でもね異世界の食べ物に異世界の音楽異世界の服装何もかもが魔法の扉を開いたように思えたし相手の当たり前が信じられなかった知ってるでしょう?手紙一つやり…

紅葉が来る前に

赤は緑が好き 緑も赤が好き だからクリスマスは一緒にいる 二人が姿を消す瞬間がある 紅葉が始まる前に どこかへと旅立ってしまう 赤がいない事に気がつく頃 クローゼットから長袖のシャツを出す 赤と緑が戻る頃 きっとセーターを探す 赤と緑はどこへ行った…

落花生

思春期の恋は忙しい 友達に自慢して SNSに飽きるほど上げまくって 恋以外のことを忘れちゃう でもパパには内緒なの 熟年の恋は気絶わしい 私生活をこなして ゆっくり髪を解く でも娘には内緒なの 落花生を齧りながら 秋の月を眺めて いい夜だねなんて言いな…

遠くて小さい

姿を探すのも難しいほどの小ささで 街を覆うほどの香りを解き放つ 忘れずに香りを届ける その香りをずっと 閉じ込めておきたいのに 雨が花を散らす 遠く離れているのに 輝かしい 誰もが空を見上げて 美しい輝きを見上げる 私の部屋まで届いて欲しいけど 街は…

景色

大好きだった 通勤路の景色を二月に手放した いつまでも見ていたくて 諦めたくなくて 何度も愛でた いくつもの木々が 花が 季節を知らせてくれた町 でも私はそこを旅立ちたかった 五月に大好きだった景色を手放した 目を覚ますと 庭の植物が 季節の移り変わ…

刻む

あなたの心を切り刻んで 私のことを刻ませる あなたの心を切り刻んで 忘れないようにする 優しい心を切り刻んで この世は無残だと刻ませる 冷たい心を切り刻んで 固く閉ざした種を息吹かせる 飢えた心を切り刻んで 水を注ぐ あなたはいつ 私を切り刻む? www…

19th

正義という言葉が 歪められたあの日 高慢で 無知なのに博識ぶった叔母は ムスリムがVサインをするって信じた 世界が分断されるということは 互いを理解出来ないで終わるということ つまらぬ嘘の方を信じてしまうということ この世から大きなシンボルが消えた…

センセーショナル

男は職場でふくよかで 美人ではない女と知り合い 結婚し 二人の間には愛らしい 赤ん坊が生まれた 男は赤ん坊がまだ歩き出す前に 職場に来なくなり 家にも帰らなくなり 妻と会社は警察に 捜索願を出したのだ それから数ヶ月後 男は他の女と家庭を築いているこ…

ワカンダ

英知と化学を翠緑で覆い 広がる大地に清らかな水を満たす国 色とりどりの布を纏い 神を讃え 動物と暮らす ワカンダ いつか私はそこに行く そしてあなたの魂を見つける 特別なことはしない 清らかな水に身を浸し あなたを思う ワカンダの王 物静かで 多くを語…

巣立ち

この街が大好きよと言いながら 彼女は街を出る支度をする 彼女の両親がそうして来たように 遠い街でこの街の素晴らしさを伝えるために街を出るのと 彼女は言う 彼女の両親がそうして来たように いつか理想の街を探し出し そこで心許せる家を作るの 官女の両…

セロファン

強い日差しに花弁の色が透ける砕け散った硝子のように影と色がアスファルトの上を踊る 悲しみ 憎しみ 恐れ それらすべてを解き放つような影 勝負より 踊る楽しさを知る影 様々な影を体に写し 強い陽射しに眩暈を覚えながら でもこの季節を楽しんでる www.you…

マンゴー通りのあなたへ

空が海を写す日は マンゴー通りのあなたを思う 雨の中でも心は自由 布団のように ふかふかになる 雲のように 流れていく 傘がわりにしていたキノコは 美味しくいただく 海が空を写す時 マンゴー通りの誰かになってみる 世の中がユニークに見えるように 目を…

雨の中 紫陽花は狂い咲いて 私を誘う いつでも立ち寄って 額の中を覗いて 紫陽花も終わり 蓮の季節がやってくる 雨の中でも 凛とそそり立つ姿は 気安くは拝めない 泥の中 近寄れば飲み込まれる 私たちのためらいをよそに 汚泥を糧に 背筋を伸ばす 額の重みに…

ネイル

あなたはネイルに口付ける ペディキュアに口付ける でも唇には触れない スイカを屠っても バニラアイスを食べても あなたはネイルを選ぶ ないがしろにされた唇は 次の欲望を探し 今日も爪に負ける www.youtube.com ↓ここに他界された三浦春馬さんが出演され…

月や銀河系 その他諸々の 宇宙というものに憧れて 知恵と知識と技術をつぎ込んで 上を目指す 薄くなったり 太くなったりする月は 近いのに遠い 何かにつけて上を見上げて 目指して行く 足元のゴミには気付かない 地球が壊れて行く 梯子を連ねて 私たちはまた…

Happy 4th ofJuly

その国にはスーパーヒーローがある その国ではマペットにも権利がある その国は戦争のさなかにネズミが主役のアニメを作ってた 荒ぶる若者として戦車の如く動き回り コラージュのように歴史を積み上げる 建国記念日 私たちは何をしていたかな Hamiltonのよう…

Happy Oh Canada

メイプルシロップの甘さはカナディアンの優しさ メイプルの赤さはカナディアンの心 ムースのようにおおらかで ドーナツのようにふわっとしてる 広大な土地に伝統と文化を詰め込んで Oh Canada キャプテンカナダ その歴史に幸あれ www.youtube.com www.youtub…

真っ赤

昔 ポストは黒い色だったという 今やすっかり真っ赤になったポストに 柿の花が額を落とす 秋にはあなたも真っ赤になる ごちゃごちゃした街の中では なんでもない赤い車 〒の白抜きの赤い車 見晴らしのいい景色の中では とても可愛い赤い車 今日も街を網羅す…

かぶ(Happy mid summer)

昔読んだお話は たくさんの動物が 大きなかぶを 一緒に抜く話 きっと 干支の順位を競い合った動物も 混ざってる みんなでみんなで抜いた大きなかぶ 最後はどうなったのかわからないけど みんなで美味しく分かち合った話だったらいい 温かいスープかもしれな…

同一人物

花が咲くまで判らない 花が散ったら判らない 植物は変装名人 どんな実がなるか判らない 実になった姿しか知らない 全てを明かさないのが植物 www.youtube.com

ピクルス

自分にいつもイエスな友達はつまらない 自分に何も指摘しない上司は 私を育てない ずっと座ってると背中が硬くなる 大変な日々を乗り越えて 冷たいワインを堪能するのが 今日のことほぎ つまみはピクルスが良い ピクルスは色々なのが混ざったのが好き こいつ…

準備は万端

華やかな先輩 完璧な先輩 ファンの多い先輩 その先輩の奥に 愛らしく輝く星がたくさんいます その星がいなければ 先輩は美しくもなんともない花弁 ただの先輩の塊です 休憩室で 片端から不満を述べている 唇の歪んだ先輩になるのか 後輩の美しいお手本になる…

3 years ago

OneLoveManchester あれから三年 私は仕事も家も変わり戦いに勝ったあれから三年 彼女は雨の中挿していた傘を捨てて友達と踊ったあれから三年 私が好きなものは変わらない彼女は歌うのをやめない22匹の蜜蜂のためにRain On Me One World あれから三年経って …

雫は空のレンズ 空から街へ降りてきて 何かを映している 映してる 映してる 美しいものの方が多い? 海に還る時は 何を思っている? 前に見た景色を もう一度見た? www.youtube.com www.youtube.com

椿

強い緑に赤いもの言わぬ花 それはとても日本らしいと思うのだ そう思い続けたある日 雨の中 その花が 無残に落ちて 平たくなっていた まるでアカバーナのようになっていた あるいはハートに見える形をしていた その花はとても和だと思っていた アロハな姿に…

Ramadan

嘆くことはないのです私たちは偶像を愛さぬのですから神はいつも傍にいるのですからこの苦難のために祈りを捧げ心の中にある優しさを分かち合うのです 強い光を求めず 優しい光に身を浸すのです 小さな胞子ほど 遠くへ飛び立ちます 強い言葉より 小さな言葉…

ジャンさん

ジャンさんの日本語はからきしダメで ジャンさんは働き者で IT には弱い コロナに怯えてマウスを消毒液で洗っていた ジャンさんはコロナから私を守ろうとして ”ワタシは家に帰ったらすぐ 上から下まで洗って 服も全部洗濯します スズキさんもそうしてくださ…

土管

土管に猫を詰め込みたい ぎゅうぎゅうに詰め込んで 顔だけはみ出させたい きっと猫だって土管に入りたい 誰かが穴に突っ込んでくれることを待ってるはず とにかくそういうフォルムをしている 猫を土管に詰め込みたい 詰め込んだ土管を積み上げてみたい 転が…

Who is Who?

昨日、目を覚ましたら素晴らしいニュースが発表されていた ‘One World: Together at Home’ Telecast Will Span Major Networks, Feature Lady Gaga, Paul McCartney, Lizzo, Billie Eilish, More ‘One World: Together at Home’ Telecast Will Span Major Ne…

君の指

街中で偶然会った君が するりと指を絡めて来たんだ 濃厚接触はいけないよと 断れないほど その指は滑らかですべすべしてて気持ちがいい 明日から違う職場に移るんです 君はそう言いながら何度も指を滑らせる いつもタオル越しに私の幹部に触れる指が こんな…